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アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る 要約(備忘録)と所感

最近、デジタルトランスフォーメーション(DX)やユーザエクスペリエンス(UX)といった言葉をよく耳にするようになりました。
言語の意味は分かるんだけど、
自分は何をしたらいいの?どうしたらいいの?
とハテナが浮かびまくっていたのでちゃんと勉強を行おうと思い立ちました。

そこで、様々なサイトでおすすめされていた、
「アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る」
を読んでみることにしました。

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る [ 藤井 保文 ]

価格:2,420円
(2021/8/13 21:30時点)
感想(4件)



■概要

本書では、中国ですでに起こっているアフターデジタルの事例を元にビジネスマンとしてどのような社会変革を行えばよいのかをまとめられております。

アフターデジタルとは、
リアルな世界がデジタルに内包された現象・環境
を示しております。
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これだけではなんのこっちゃ?ですねw

日本の企業はデジタルを積極的に取り入れてDXを実現しようとしていますが、
あくまでリアル(オフライン)を軸にしてデジタル(オンライン)技術を取り入れる
といった取り組みがほとんどなのではないでしょうか?
例えば、
 ・無人レジを一部店舗で導入してみる
 ・工場の検品作業を一部オートメーション化してみる
などなど。

デジタル先進国であるアメリカやエストニアや中国ではすでに上記のような状況からは逸脱しており、
オフラインとオンラインの逆転が起きております。
すなわち、
オンラインを軸に信頼獲得や人によるコミュニケーションが必要な場合にのみオフラインでの対応を行う
状態になっております。

確かに日本では通貨がメインに使用されておりますが、
上記国々ではすでにデジタル決済が一般的になっております。
これに加えてセンサーやカメラにより人の動作など、リアル空間がデータ化された場合、
リアルな現実世界のすべてがデジタルデータ化することになります。
こうなるとオフラインはすでに存在しないような環境になってしまいますね。

先ほどの、
リアルな世界がデジタルに内包された現象・環境
とは、
上記のような人が常時のデジタル環境に接続されデータ化された環境ではオンラインが主となり、
リアル世界での接点は密にコミュニケーションが行えるレアな状態になります。

本書では、
従来:リアルでいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる
アフターデジタル:デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアルにも来てくれる
といった転換になる。とまとめられております。

カスタマーサクセス理論において、
 ・ハイタッチ:個別対応
 ・ロータッチ:複数人接点
 ・テックタッチ:不特定多数の接点
といった3つのレバレッジ力の異なる接点を組み合わせる理論があります。

こちらの理論をアフターデジタルに適用すると、
テックタッチやロータッチは収集したデジタルデータを元にデジタル空間による実行を行い、
個別対応は人との接点が重要になるためリアルでの接点を行うような形になります。

いかにしてハイタッチで人との接点を増やしつつロータッチ、テックタッチの回数をデジタルより接点を増やすことが重要になります。


本書の最後では企業に求められる変革に関してまとめられておりますが、
いかにして顧客接点を増やし、体験寄り添い型に変革していくか?
が詳しくまとめれております。

現在の日本ではモノを売り買いする時の接点は厚いのですが、買った・売った後はノーケアといった状態がほとんどでした。
今後は顧客との接点をいかに増やし、顧客と寄り添うことができるバリュージャーニーを描くことが必要になります。

■所感

かなり良書だと感じました。
本書を読む前はDXに関してとても違和感を持っていたんですよね。。
デジタルを活用するって当たり前だし何をいまさら、、と。
読んでみた後はデジタルを活用するという意味の根本を自分が勘違いしているんだということを痛感しました。

例えば、本書では中国で行っている無人コンビニに関する考えが記載されています。
読む前は無人コンビニよる人員削減が行われるのがメリット。と考えていたのですが、
中国企業無人コンビニを行う理由はユーザの行動データや購入履歴をより詳細にとっていくこと。とのことです。
別に人員削減なんて二の次でデータを収集し、集めたデータを利活用することが主目的なんですよね。
で、利活用することで顧客体験を上げて企業のファンになってもらう。

日本では社員・作業者の負担を下げるため、人員削減、工数削減のために
デジタルデータを使っていくことが主になっているような気がします。
それもメリットとしてあるのだと思いますが、、、
より顧客データを集め、しっかり活用・還元していくことこそが重要なんですよね。
そもそも、アフターデジタルに本気で移行させようとしたら働き方も大きく変えなきゃなんですよね。。

本書を読んで思ったこと、、、
それは、規模が大きくてどうやって自分が行動していけばよいんだ??
という点です。。
ちっちゃいところからコツコツ変えていけるように行動しようかな?

■最後に

最後に本書ではフーマーというショッピングセンターに関して記載されており興味がわいたので少し調べてみました。
youtubeにて動画が公開されておりましたので掲載しておきます。
youtu.be